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父のこと、佐々木 邦のこと。

 11月のとある休日(土曜日だったか日曜日だったかは、もう記憶にない)、地元の図書館にチャリで赴く。

 以前は足繁く通った図書館だが、いまや調べたいことはだいたいネットで用が足せるので、図書館に行く頻度は激減した。
 この日は、奥さんにたのまれて、図書館に置いてある資源回収用(新聞紙用)の紙袋ををもらいに行ったのである。

 入口付近で必要な数の紙袋を入手すると、かたわらに「リサイクル本」の棚があるのが目に入る。図書館で用済みとなった蔵書を、区民は上限10冊で、無料でもらえるのだ。

 この日、ボクは、2冊の「リサイクル本」をもらうことにしたのだが、その中の1冊に、「評伝 佐々木邦 ユーモア作家の元祖ここにあり/小坂井 澄 著」という本を選んだ。

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 170.png今年の1月に亡くなった父親(1931~2017)享年85歳は、生前、この作家(1883年(明治16年)~1964年(昭和39年))のことが好きだったようなことをいっていたのを、ふと思いだしたからなのだ。
 確か、ユーモア作家だといっていた記憶があるな。

 死に近い最晩年、認知症となった父は、亡くなる前に体調を崩して入院していた。
 そうなる前に電話で父と話をしたとき、ある本を読みたいので探してくれとボクにたのんできたのだが、確かその本は、佐々木 邦の作品だったのではなかったか。

 ちゃんと聞いておけばよかったと、いまあらためて強い後悔をおぼえるのだが、父の亡くなったいまでは、それが、佐々木 邦の作品であったかどうかは、もう確かめようがない。

 死んでからでは、すべてが遅いのである。そうさ、懺悔の値打ちさえないのさ。われながらシデー息子であることよ。
 ごめんね、おとうちゃん。

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by misaochan3x7 | 2017-12-05 22:09 | 自分遺産


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