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7月6日は、みうらじゅんの日。

【2019年7月6日(土)】
 
 この日の朝、外出の途中で地元の書店に立ち寄ったついでに、いつものように店内を一巡して新刊チェックすると、視界に飛び込んできたのがこの本だ。

 松本清張生誕110年記念
 みうらじゅんの松本清張ファンブック「清張地獄八景」
 文藝春秋刊

 177.png松本清張の大ファンであるみうらじゅんによるファンブックである。

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 みうらじゅん本人による清張関連原稿のアンソロジーであり、船越英一郎との対談をはじめ、佐藤愛子、京極夏彦、大沢在昌、宮部みゆき、北村薫、有栖川有栖、岩井志麻子、佐野洋、山村正夫、泉麻人、春日太一ほか、著名な作家の再録記事も多数掲載されている。
 この内容で1,000円(税別)とは安い!!
 安すぎる!!
 というわけで、迷わず速攻購入。

 このムックの中で展開されているみうらじゅんの言説によれば、松本清張は、社会派ミステリーの大家ではなく、ホラー小説家であるという。
 なぜなら、清張作品の多くは、戦後という時代を背景に、コツコツ真面目にやってきた中年男が金や地位を掴んだ挙句、愛人を囲った果てに陥る不倫をテーマに、そこから起きる殺人や犯罪、がんじがらめに泥沼化したドロドロの人間関係による地獄絵図が描かれており、それこそが、煩悩から逃れられない大人のホラーだと説くのである。

 また、人間はうしろめたいことがあるときほど、本当のことをほのめかす余計なひと言を口にしてしまうとして、みうらはそれを 「うしろメタファー」 と呼んでいるといい、特に浮気をしている小心者の男がいいがちなのだが、これが大悪党なら悪事をはたらいても平然としているので、余計なことはいわないものだというのは、深い話である。

 さらにみうらは、清張作品からは、仏教書のような印象を受けるというのだ。
 すなわち、浄土宗における地獄の経典である 「往生要集」 が、悪いことをするとこうなるという戒めの話であるように、清張作品も、調子に乗っているとえらい目に遭うぞという反面教師として読むべきだというのである。
 清張地獄は、来世にではなく現世にこそ地獄があるとする教えであるとも。
 ちなみに、そのみうらは、107.png2018年の 「第52回 仏教伝道文化賞沼田奨励賞」 の受賞者なのだ
 おまけに、107.png興福寺の 「阿修羅ファン倶楽部」 の会長でもあるのだ。

 すげーな、みうらじゅん!!

 そして、午後、移動中の地下鉄の駅で入手したのが、このフリーペーパーだ。
 日本ユースホステル協会が発行する季刊誌 177.png「Hostelling Magazine(ホステリングマガジン)」
 全国のユースホステル、道の駅(一部を除く)などで無償配布しているとのこと。
 はじめて見たぞなもし。

 177.png今、改めて 色即ぜねれいしょん/みうらじゅん×田口トモロヲ×峯田和伸(銀杏BOYZ)×渡辺大知(黒猫チェルシー)
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 それにしても、みうらじゅん。
 1958年生まれの61歳で、ボクと同い年。
 還暦を超えているにもかかわらず、成熟からはもっとも遠い、この現役の青二才感はすばらしいのねんのねん。
 さすがに頬の肉はたるんで、ロン毛の髪は目に見えてツヤもコシも衰えてはいるものの。
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by misaochan3x7 | 2019-07-07 21:14 | キャラ立ち


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